禁煙外来と禁煙補助薬(チャンピックス・ニコチンパッチ)について【成功率・費用・副作用】

(*2021年6月24日に更新されました)

健康に悪いことはわかっているけどやめられない「タバコ」。

実際、「タバコ=肺がんになりやすい」と思っている方も多いですが、
狭心症や心筋梗塞の死亡: 1.7倍~3倍
突然死: 1.4~10倍
脳卒中(脳梗塞や脳出血):2~3倍

と様々な疾患にかかりやすくなります。

また、もともと喘息がある方がタバコを吸っていると、息苦しさがなかなか取れません。(喘息については「成人の気管支喘息について解説【治療法や吸入の仕方・日常生活の注意点】」を参照のこと)

病気だけではありません。経済的にも禁煙は大きなメリットです。

1日1箱(20本・400円)吸っていた場合
1年     400円 × 365日 = 14万6000円 
5年    400円 × 365日 × 5年 = 73万円  
10年   400円 × 365日 × 10年 = 146万円

とたばこをやめると一財産できてしまいます。

ここまで読んで「タバコを少しやめてみようかな」と思ったなら「禁煙外来」がおすすめです。

なぜなら、禁煙外来なら成功率も大幅アップするから。費用も健康保険できるため、自己負担があまりありません。(「禁煙外来の費用は?」を参照のこと)一人で悩まず、医療機関でのサポートをうけることができます。

一之江駅前ひまわり医院で禁煙外来を行っていますので、是非ご相談ください。

禁煙外来とは?

禁煙外来は医療機関で行われている、禁煙をサポートするための医療システムのことです。3か月にわたり計5回の診察と「禁煙補助薬」を使ってあなたの禁煙を支援していきます。

実際、禁煙外来で3か月間禁煙していただいた方の60~70%はその後も禁煙に成功できるといわれています。(施設平均)

禁煙外来を受けられる方

禁煙外来をうけるには以下の4つの条件を満たす必要があります。

①       ニコチン依存症の判定テストが5点以上
②       35歳以上の方は、「1日の喫煙本数×喫煙年数」が200以上
③       ただちに禁煙を始めたいと思っている方
④       禁煙治療を受けることを文書で同意している方

禁煙外来での主な検査

ニコチン依存症に該当し、禁煙誓約書にサインしていただけたら、喫煙の客観的指標となる「呼気一酸化炭素濃度測定」を測定します。禁煙すると一酸化炭素濃度は低下し、肺が「きれいになっているか」がすぐわかります。

逆にタバコを吸っていた場合、吸っていることを鋭敏に反応し禁煙していないこともわかってしまいます。

タバコをやめる動機づけにもなりますし、喫煙していたらすぐに上昇するので「本当に吸っていないか」のチェックにも最適です。

禁煙外来での初回問診

禁煙補助薬を使いながら禁煙にチャレンジしてもらいますが、持病がある方や状態によっては一部の禁煙補助薬が使えないことがあります。

問診で確認させていただき、持病がある方はかかりつけの医院と連携をとることがあります。

禁煙補助薬の選択

禁煙補助薬を選択していきます。代表的なお薬は、「チャンピックス」と「ニコチネルTTSパッチ」です。

① チャンピックス®(6月24日現在、出荷停止中のため新規に対して処方はできません[継続処方は可能です])

チャンピックス®は、一言でいうと「たばこをあまりおいしく感じなくする薬」です。タバコを吸っても、ニコチンが作用する部位をブロックし、喫煙によるリラックス効果や快感を減らす作用があります。

また脳内で部分的にニコチンと同じ働きをします。禁煙することによる離脱症状をおさえ、タバコを吸いたくなる気持ちを和らげる作用を持っています。

② ニコチネルTTSパッチ®

ニコチネルTTSパッチは、タバコを止めるかわりにニコチンだけを吸収させることで、タバコから自然と離脱できるようにする方法です。「タバコを吸う」という習慣をまず取り除いてもらい、徐々にタバコから離脱していきます。

その後の禁煙外来のスケジュール

3か月で合計5回診察を行います。

① 禁煙外来1回目

ニコチン依存症のチェック・問診・検査を経て、患者さんと相談しながら治療プランを決めていきます。

② 禁煙外来2回目~5回目

「呼気一酸化炭素濃度測定」を事前に行い、タバコを吸っていなかったどうかをチェックします。

一酸化炭素濃度と禁煙状況、禁煙で苦しかったことやつらかったこと、禁煙補助薬に関する副作用などを細かくチェックします。

禁煙補助薬の副作用が激しい場合は、量を調整しながら副作用に対する薬を処方することがあります。

禁煙補助薬を用いても、出てくるイライラ感や落ち着かない感じに対しては、日常生活を変えるための工夫についてお話し、患者さんが納得できる治療を行っていきます。

3か月以降、禁煙補助薬を処方してほしい」という方がいますが、現時点では3か月を超えた時点で保険で禁煙補助薬を処方することができないので注意してください。

禁煙外来の費用は?

禁煙治療は、健康保険等を使って受けることができます。自己負担が3割の人は、約3ヶ月の治療スケジュールで、1万3,000円~2万円が目安です。年間のタバコの値段を考えると、経済的なメリットは大きいでしょう。

江戸川区では、「江戸川区禁煙外来治療費助成金交付事業」で「禁煙外来治療を5回受診し、完了した方」を対象に、自己負担額を助成(上限:1万円)する制度を行っています。

禁煙外来の成功率は?

チャンピックス®を使用した場合、自力で禁煙する場合と比較して、禁煙成功率は3倍、ニコチネルTTSパッチを使用した場合は2倍になるといわれています。当院では、2021年現在で、禁煙外来を利用した70%以上の方が3か月後時点の禁煙に成功されています。

ニコチネルTTSパッチ®を使用した場合、通常チャンピックスよりも劣る50-60%といわれています。過去の当院のデータでは、70%以上であり、あまりチャンピックスと変わりない成功率になります。

禁煙以外に肺炎の予防に大切なことは?

もともと肺機能が弱い方は、肺炎の原因菌でもっとも多い肺炎球菌ワクチンや、インフルエンザワクチンを定期接種することで、肺炎を予防することができます。詳しくは下記をご覧ください。

肺炎球菌ワクチンについて解説【効果・費用・助成】

他のよくある質問

Q:加熱式タバコは禁煙の対象ですか?

A: 加熱式タバコも禁煙外来の対象です。加熱式タバコの煙には、紙巻タバコと同様に、ニコチンやさまざまな有害物質が含まれています。(Uchiyama, S. et al.: Chem Res Toxicol 31(7) : 585-593,2018 ) 禁煙外来でぜひ相談してみてください。

Q: 禁煙補助薬の副作用はありますか?

A: チャンピックスの場合の代表的な副作用に吐き気があります。特に治療初期に出やすい特徴があり、吐き気止めと併用したり量を調整したりする場合があります。

ニコチネルTTSの主な副作用は、局所のかぶれや不眠です。副作用に対しても対策してまいりますので、悩まずご相談ください。

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