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CO2フラクショナルはニキビ跡のクレーターに効く?効果・回数・ダウンタイムを解説【ピコとの違い】

[2026.08.16]

「ニキビは治ったのに、頬のクレーターだけが残ってしまった」と悩んでいませんか?

ニキビ跡のクレーターは、皮膚の真皮まで炎症が及び、コラーゲンの構造が変化してできた「萎縮性瘢痕(いしゅくせいはんこん)」です。そのため、化粧品だけで十分に平らにするのは難しく、レーザーやマイクロニードルなどの治療を検討することがあります。

結論からいうと、CO2フラクショナルはクレーター状のニキビ跡を改善する選択肢のひとつです。

ただし、CO2フラクショナルを受ければ、どのクレーターも完全に消えるわけではありません。 ニキビ跡の形・深さ・肌質によって、向いている治療は異なります。

今回は、CO2フラクショナルの効果や必要な回数、ダウンタイム、ピコフラクショナルやポテンツァとの違いまで、実際の論文をもとにわかりやすく解説します。

CO2フラクショナルとは?

CO2フラクショナルは、波長10,600nmの炭酸ガスレーザーを細かな点状に照射する治療です

レーザーは皮膚の水分に吸収され、照射した部分にごく小さな熱損傷の柱を作ります。その周囲に照射されていない皮膚を残すことで、従来の全面照射型CO2レーザーより回復を早めながら、皮膚の再構築を促す仕組みですね。

治療後には、傷を修復する過程でコラーゲンの産生や再配列が進みます。そのため、次のような症状の改善が期待されます。

  • クレーター状のニキビ跡
  • 毛穴の目立ち
  • 肌表面の凹凸やざらつき
  • 小じわや肌のハリ

ただし、効果とダウンタイムは表裏一体です。出力・照射密度・照射回数を強くすれば必ずよいわけではなく、肌の色や瘢痕の深さに合わせた設定が重要になります。

(参照:Energy-based devices for the treatment of Acne Scars: 2022 International consensus recommendations

ニキビ跡は「色」と「凹凸」で治療が違います

ひとくちに「ニキビ跡」といっても、主に次のような種類があります。

  • 赤みが残るニキビ跡
  • 茶色い色素沈着が残るニキビ跡
  • 皮膚がへこんだ萎縮性瘢痕(クレーター)
  • 盛り上がった肥厚性瘢痕やケロイド

CO2フラクショナルが主な対象とするのは、3番目の「へこんだニキビ跡」です。赤みや色素沈着だけの場合は、CO2フラクショナルよりも血管やメラニンを標的とする治療が適していることがあります。

また、クレーターは形によって次の3つに分けられます。

① アイスピック型

入口は狭いものの、針で刺したように深くへこんだニキビ跡です。深部まで及ぶため、レーザーだけでは改善しにくく、TCA クロスやパンチ切除などが必要になることもあります。

② ボックスカー型

底が比較的平らで、縁がはっきりした四角いへこみです。浅いボックスカー型は、CO2フラクショナルなどの面を整える治療が候補になります。一方、深い場合はパンチ法などが必要になることもあります。

③ ローリング型

皮膚の下にある線維が皮膚を引っ張り、なだらかな波のようにへこんだ状態です。あまりに引きつれが強い場合は、レーザーだけでなくサブシジョンで線維を切り離す治療も検討されます。

このように「深いからCO2」「浅いからピコ」と単純に決めるのではなく、ニキビ跡の形を見分けることが大切です。

実際、35人のアジア人を対象に1,540nmの非侵襲性フラクショナルレーザーを4回行った研究では、改善率はボックスカー型52.9%、ローリング型43.1%、アイスピック型25.9%でした。

このようにニキビ跡も色々あり、治療法による改善率も異なります。自分がどのタイプなのか知ることが大切ですね。ただ、ニキビ跡治療の入り口の治療としては、ダウンタイムが短いピコフラクショナルやポテンツァの次に導入しやすい治療の1つといえるでしょう。

(参照:Which type of atrophic acne scar (ice-pick, boxcar, or rolling) responds to nonablative fractional laser therapy?

CO2フラクショナルはクレーターにどのくらい効果がある?

CO2フラクショナルにはニキビ跡を改善する研究があります。ただし、研究によって治療回数・機器・設定・評価方法が違うため、「誰でも何%改善する」とは言えません。

たとえば、アジア人107人に行われた合計210回のCO2フラクショナル治療を調べた研究では、最終治療後の自己評価は次の通りでした。

  • 25%未満の改善:66.4%
  • 25~50%の改善:30.0%
  • 51~75%の改善:3.7%
  • 75%を超える改善:0.9%

この研究は後ろ向き研究であり、治療回数も患者さんごとに同じではありません。それでも、CO2フラクショナルは「1回でクレーターを消す治療」ではなく、少しずつ凹凸を目立ちにくくする治療と考えたほうがよいですね。

また、複数の研究をまとめたメタ解析でも、CO2フラクショナルはニキビ跡の治療選択肢になるとされていますね。こうしたことから、CO2フラクショナルは従来治療が難しいニキビ跡に対してもある程度有用性の高い治療方法の1つといえるのです。

(参照:The efficacy of fractional CO2 laser in acne scar treatment: A meta-analysis
(参照:Treatment of Facial Acne Scarring With Fractional Carbon Dioxide Laser in Asians: A Retrospective Analysis of Efficacy and Complications
(参照:“Multiple Mode Procedures” of Ultra-Pulse Fractional CO2 Laser: A Novel Treatment Modality of Facial Atrophic Acne Scars

CO2フラクショナルは何回必要?間隔は?

クレーターの治療では、1回で完了するとは限りません。むしろ1回で大幅に改善する疾患でも本来ありません。

一般には肌の反応を確認しながら複数回行います。当院では、まず3~5回程度を目安として提案し、瘢痕の深さやダウンタイム、前回の反応に応じて調整します。

皮膚の回復、色素沈着、予定、希望する強さをみながら、無理なく続けられる間隔を決めることが大切ですね。

(参照:Treatment of acne scars with fractional CO2 laser at 1-month versus 3-month intervals: an intra-individual randomized controlled trial

CO2フラクショナルの効果はいつからわかる?

施術直後の赤みや腫れが引くと、肌の手触りが変わったと感じる方もいます。しかし、クレーターの評価はもう少し長い目でみる必要があります。

レーザー後のコラーゲン再構築は数週間から数か月かけて進むため、最終的な変化は治療直後ではなく、一般に2~3か月後を目安に確認します。

施術直後はむしろ腫れによってへこみが浅く見えることがあります。その状態を「治った」と判断せず、写真を同じ照明・角度で撮りながら評価するのがよいでしょう。

CO2フラクショナルのダウンタイムは?

CO2フラクショナルのダウンタイムは、出力や照射密度、肌質によって大きく変わります。一般的な経過の目安は次の通りです。

  • 施術当日~3日:赤み、腫れ、ヒリヒリ感、点状出血、浸出液
  • 3~7日:細かなかさぶた、ざらつき、皮むけ
  • 1~数週間:赤みが徐々に軽くなる
  • 数週間~数か月:炎症後色素沈着が出ることがある

アジア人107人の後ろ向き研究では、何らかの有害事象が15.0%に記録され、色素沈着6.4%、水疱4.0%、痂皮2.9%、炎症性ニキビの悪化1.7%、瘢痕0.6%でした。

一方、別の25人の小規模な左右比較試験では、CO2側の6人、24%に軽い色素沈着がみられました。同じCO2フラクショナルでも数値が違うのは、対象者・照射条件・施術回数・評価時期が異なるためです。

肌の色が濃い方、日焼けしている方、肝斑がある方、過去に炎症後色素沈着が強く出た方では、適応を慎重に決める必要がありますね。

(参照:Treatment of Facial Acne Scarring With Fractional Carbon Dioxide Laser in AsiansComparison of Fractional Picosecond 1064-nm Laser and Fractional Carbon Dioxide Laser for Treating Atrophic Acne Scars

CO2フラクショナルとピコフラクショナルの違いは?

どちらも皮膚に微細な刺激を加え、コラーゲンの再構築を促す治療ですが、皮膚への働きかけ方が異なります。

  • CO2フラクショナル:水に吸収されるレーザーで皮膚を点状に蒸散・熱凝固させる
  • ピコフラクショナル:非常に短いパルスのレーザーで、主に光音響作用を利用して微細な損傷を作る

CO2は皮膚表面から組織を蒸散するため、一般に赤み・かさぶたなどのダウンタイムが長くなりやすい傾向があります。一方、ピコは皮膚表面の損傷を抑えやすく、ダウンタイムや色素沈着を重視する方に向いていますね。

25人のアジア人の左右の顔を、ピコフラクショナルとCO2フラクショナルで1回ずつ治療した研究では、3か月後に両側ともニキビ跡が改善し、両者の効果に統計学的な差はありませんでした。色素沈着はピコ側0人、CO2側6人(24%)でした。

さらに7研究をまとめたメタ解析では、ピコフラクショナルは他のフラクショナルレーザーと比べて改善度は同程度で、炎症後色素沈着のリスクは相対リスク0.16、痛みは10段階で平均1.99低いという結果でした。ただし、比較対象にはCO2以外のレーザーも含まれます。

このように現在の論文からは「深いクレーターならCO2がピコより必ず優れる」とまでは言えません。ただ、例えば「ピコで効果を実感できなかったから、異なる作用機序のCO2でやってみたい」というのは理にかなっているといえます。

CO2かピコかは、クレーターの形、肌質、色素沈着のリスク、許容できるダウンタイムを一緒に考えて選びましょう。

(参照:Comparison of Fractional Picosecond 1064-nm Laser and Fractional Carbon Dioxide Laser for Treating Atrophic Acne ScarsFractional picosecond laser for atrophic acne scars: A meta-analysis

CO2フラクショナルとポテンツァ・ダーマペンの違いは?

ダーマペンは、極細の針で皮膚に微細な穴を作る治療です。ポテンツァはマイクロニードル治療機器のひとつで、針に加えてRF(高周波)を用いる治療方法ですね。

ではニキビ跡にはどちらが優れているのか。結論としては「CO2フラクショナルとポテンツァでは同じくらいの効果が期待できる」といえます。

実際、CO2フラクショナルとマイクロニードルRFを比較した2026年の小規模な左右比較試験では、30人が8週間おきに3回治療を受けました。ニキビ跡のECCAスコアは、CO2側で53.67から31.03、マイクロニードルRF側で54.73から30.53へ低下し、両者に統計学的な差はありませんでした。

こうみると、単純に「ニキビ跡」といっても色んな治療法があって目移りしてしまいますね。大まかに治療を選ぶときは、次のように考えるとわかりやすいとおもいます。

  • クレーターの形に合わせて強めの再構築を狙う:CO2フラクショナルを検討
  • 色素沈着や長いダウンタイムをできるだけ避けたい:ピコやマイクロニードルRFを検討
  • 浅い凹凸や肌質を含めて治療したい:ダーマペンも候補
  • 引きつれのあるローリング型:サブシジョンなどの併用を検討
  • 非常に深いアイスピック型:TCAクロスやパンチ法などを検討

ひとつの治療だけで押し切るより、瘢痕の形ごとに治療を組み合わせた方がよいケースも少なくあるでしょう。いずれにせよ、ニキビ跡でも色々な治療方法がありますので、ぜひ事前カウンセリングを行っていただいて治療方法を決めていただくといいですね。

(当院ではサブシジョン、TCAクロス、パンチ法は行っていませんのでご注意ください)

(参照:Radiofrequency microneedling versus fractional CO2 laser for atrophic acne scars

CO2フラクショナルが向いている人は?

次のような方は、CO2フラクショナルを検討しやすいでしょう。

  • ボックスカー型など、へこんだニキビ跡が目立つ方
  • 毛穴や肌の凹凸も一緒に改善したい方
  • 数日間の赤みやかさぶたを許容できる方
  • 紫外線対策と保湿を継続できる方
  • 効果と限界を理解し、複数回の治療を検討できる方

一方、炎症性のニキビが多数ある場合は、まず新しい瘢痕を増やさないためにニキビの治療を優先します。

「今あるクレーターを治すこと」と「新しいクレーターを作らないこと」は、どちらも大切ですね。

CO2フラクショナルを受けられない・慎重に判断するケース

次に当てはまる場合は、施術を延期したり、医師が個別に判断したりします。

  • 治療部位に強い炎症、化膿、傷がある
  • ヘルペスなどの感染症がある、または再発しやすい
  • 強く日焼けしている、近いうちに強い日焼けの予定がある
  • ケロイドや肥厚性瘢痕ができやすい
  • 妊娠中・授乳中である
  • 光線過敏症がある、または光に反応する薬を使用している
  • 免疫機能や創傷治癒に影響する病気・薬がある
  • 使用中の外用薬・内服薬を安全に調整できない

イソトレチノインについては、以前は「中止後6~12か月はレーザーを避ける」と一律に説明されることがありました。しかし、32報・1,485件の処置を検討した系統的レビューでは、フラクショナルの侵襲性・非侵襲性レーザーを一律に延期する根拠は不十分とされています。一方、全面照射型の侵襲性レーザーや機械的削皮術は推奨されていません。

このため、イソトレチノインやトレチノインを自己判断で中止・継続せず、薬の量、乾燥、治療機器、照射条件を含めて施術医に必ず伝えてください。 当院の施術基準に沿って個別に判断します。

(参照:Isotretinoin and Timing of Procedural Interventions: A Systematic Review With Consensus Recommendations

CO2フラクショナル後の過ごし方

施術後の皮膚は、普段より刺激に弱い状態です。次の点を守りましょう。

  • 洗顔・メイク・入浴は、施術時に受けた指示に従う
  • こすらず、低刺激の保湿剤で乾燥を防ぐ
  • かさぶたや皮むけを無理にはがさない
  • 日焼け止め、帽子、日傘などで紫外線を避ける
  • 飲酒、サウナ、激しい運動は指示された期間控える
  • レチノール、トレチノイン、ピーリング剤など刺激のある製品は再開時期を確認する

保湿や紫外線対策をしても、色素沈着を完全に防げるわけではありません。しかし、不要な刺激や日焼けを避けることは、施術後の皮膚を守るために重要です。

痛みや赤みが日ごとに強くなる、膿が出る、水疱が広がる、発熱するなどの症状がある場合は、感染症や強い炎症の可能性があります。次回の予約日まで待たず、施術した医療機関へ連絡してください。

当院のCO2フラクショナルの費用

当院のCO2フラクショナルの費用は、次の通りです。

  • 全顔1回:27,500円(税込)
  • 全顔3回セット:69,300円(税込)
  • 全顔5回セット:102,300円(税込)

※麻酔代やオプションの有無を含め、公開前に最新の料金表をご確認ください。料金は変更になることがあります。

ピコフラクショナル、ダーマペン、ポテンツァなどの費用は、一之江駅前ひまわり医院 美容・自由診療の料金表をご覧ください。

ニキビ跡の治療は、公的医療保険が適用されない自由診療です。診察では、費用だけでなく、期待できる改善、必要な回数、ダウンタイム、ほかの治療との組み合わせもご説明します。

CO2フラクショナルについてよくある質問

CO2フラクショナルは1回でも効果がありますか?

1回でも肌の手触りや浅い凹凸の変化を感じる方はいます。ただし、クレーターでは複数回の治療が必要になることが多く、1回で消えるとは限りません。

CO2フラクショナルは痛いですか?

麻酔クリームを使用しても、熱さやチクチクした痛みを感じることがあります。痛みの程度は、照射部位・出力・個人差によって異なります。

ダウンタイムは何日ですか?

赤み、腫れ、点状出血、細かなかさぶたは数日から1週間程度が目安です。強めの設定や肌質によっては、赤みや色素沈着がさらに長く続くことがあります。

施術後はいつからメイクできますか?

皮膚表面の状態と照射条件によって異なります。感染や刺激を避けるため、自己判断せず、施術時に案内された時期から再開してください。

深いクレーターにも効きますか?

改善が期待できる場合はありますが、深いアイスピック型や引きつれの強いローリング型では、CO2だけで十分な改善を得にくいことがあります。TCA クロス、パンチ法、サブシジョンなどとの組み合わせを検討した方がよいケースもあります。

CO2とピコはどちらがよいですか?

一概にどちらが上とは言えません。CO2は侵襲が比較的大きく、ピコはダウンタイムや色素沈着を抑えやすい傾向があります。ニキビ跡の形、肌質、希望する効果、休める日数から選びます。

治療前にニキビを治した方がよいですか?

炎症性ニキビが多い場合は、まずニキビの治療を優先します。新しいニキビ跡が増え続けている状態で瘢痕治療だけを行うのは効率的ではありません。

効果はずっと続きますか?

再構築された皮膚が数日で元に戻る治療ではありません。ただし、加齢や紫外線、新しいニキビによって肌は変化します。永続的な効果を保証するものではありません。

主な参考文献

  1. Salameh F, et al. Energy-based devices for the treatment of Acne Scars: 2022 International consensus recommendations.
  2. Ochi H, et al. Treatment of Facial Acne Scarring With Fractional Carbon Dioxide Laser in Asians: A Retrospective Analysis of Efficacy and Complications.
  3. Zhang DD, et al. The efficacy of fractional CO2 laser in acne scar treatment: A meta-analysis.
  4. Sirithanabadeekul P, et al. Comparison of Fractional Picosecond 1064-nm Laser and Fractional Carbon Dioxide Laser for Treating Atrophic Acne Scars.
  5. Li J, et al. Fractional picosecond laser for atrophic acne scars: A meta-analysis.
  6. Li W, et al. Radiofrequency microneedling versus fractional CO2 laser for atrophic acne scars.
  7. Bjørn M, et al. Treatment of acne scars with fractional CO2 laser at 1-month versus 3-month intervals: an intra-individual randomized controlled trial.
  8. Sardana K, et al. Which type of atrophic acne scar responds to nonablative fractional laser therapy?
  9. Spring LK, et al. Isotretinoin and Timing of Procedural Interventions: A Systematic Review With Consensus Recommendations.
  10. Connolly D, et al. Acne Scarring—Pathogenesis, Evaluation, and Treatment Options.

【この記事を書いた人】

一之江駅前ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照してください。

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