大人の気管支喘息について解説【症状・治療法・吸入薬・原因】

(*2021年7月9日に更新しました)

  • 決まった季節になると咳がひどくなる
  • 夜間や明け方、冷たい空気、天気やタバコ・緊張時に咳がしやすい
  • 咳が出て苦しい時に呼吸とともに「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」する

こんな症状が出てくる方は喘息かもしれません。一之江駅前ひまわり医院では、治療時間がかかる喘息の治療しています。

喘息(ぜんそく)とは?

喘息は、咳や痰がでて喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューとした音)が出て、呼吸が苦しくなる病気です。15歳までに発症する小児喘息と大人になってから発症する喘息にわかれます。

「喘息って子供の時にかかるものでしょ?」という方もいますが、実際はそうではありません。子供の時にに喘息がなく、成人になって初めて症状が出る方は、成人喘息全体の70~80%を占め、そのうち40~60歳代の発症が60%以上を占めます。(厚生労働省の疫学調査による

小児喘息も成人の喘息も、気道がずっと炎症し続けていることが原因です。気道に炎症があると、普通の人にとっては何の問題もないことでも激しく反応し、咳や息苦しさを起こしてしまいます。

一般的には、きっかけになるのは、以下のことが多いです。

  • 花粉やハウスダストなどアレルギー
  • 風邪・インフルエンザ感染症などの後
  • 夜間や明け方、冷たい空気、天気やタバコ・緊張した時
  • ストレスや職場・香水・化粧水など、特定の環境にいる時

小児喘息は、アレルギー物質に反応する「アレルギー型」が多く見られますが、成人喘息はアレルゲンが特定できない「非アレルギー型」が多くあります。アレルギー検査については、こちらを参照してください。

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喘息の治療と吸入薬の種類は?

発作が起きたときの治療と、症状をコントロール治療の2つに分かれます。

① 発作治療薬

発作治療薬は、炎症で狭くなった気道をすぐに広げる緊急時の薬です。狭くなった気道を広げるだけで気道の炎症を抑えているわけでないので、一時的な治療になります。

② 長期管理薬

炎症を抑える治療はこの「長期管理薬」になります。特に「吸入ステロイド」は喘息の治療の基本になります。しかし、軽症の患者さんで吸入ステロイド薬がうまく吸えない場合は、「ロイコトリエン拮抗薬」という飲み薬を使う場合もあります。

発作や気道の炎症が収まらない場合は、

  • 気道を広げる「長期間作用性β2刺激薬」
  • 同じく気道を広げる作用のある「テオフィリン薬」
  • 気道が狭くなるのを抑える「長時間作用性抗コリン薬」

などを併用することがあります。

長期管理薬は、使ってすぐに効果が現れる薬ではありません。毎日使いつづけることで、気道の炎症を抑え、発作を起こりにくくします。

症状が良くなったからと、自分の判断で薬を減らしたり、中止したりすると炎症が再燃して発作を起こす原因になるので注意しましょう。

また、80%前後はアレルギー性鼻炎と合併しており、アレルギー性鼻炎が悪化すると喘息も悪化することが言われているので、合併している方はどちらも治療することが大切です。

日本医師会が提供する成人気管支喘息の治療方針はこちら
気管支喘息治療ガイドラインはこちら(2018))

喘息の治療のスケジュールは?

喘息の治療は「発作が収まってから」が大切です。

なぜなら発作がない時も気道の炎症は続いており、きちんと治療を継続していなかった結果、軽症の患者さんを含めて毎年約1500人の方が亡くなっているからです。特に高齢の患者さんは注意が必要です。

具体的には、経過を観察しながら3~6か月続いたら治療のステップを下げていきます。

薬を段階的に減らして、「呼吸機能検査」で肺機能が正常範囲であることを確認し、数か月から1年の単位で発作が起きないことを確かめて、少しずつ薬を止めていきます。

「日常の肺機能を数値で知りたい!」という方はピークフローメーターがおすすめ。

実際に数値で分かるだけでなく、体調がいい時や1日の変動率を知ることで、どんな時に気道が狭くなりやすいかを知ることができます。(ピークフローメーターの詳細はこちら

喘息の原因と対策は?

まずは自分が「どういった時に喘息発作が起きやすいか」を知り、「発作の原因となる刺激を避ける」ことが大切です。

  • 風邪やインフルエンザなどの感染症をきっかけに起こす場合
    ➡ 空気が乾燥する季節は加湿し、うがい・手洗い・マスクの着用をする
  • ダニやハウスダスト・花粉症で出てしまう場合
    ➡ こまめに掃除する。花粉を室内に持ち込まないように空気清浄機を入口におく。タバコは喘息を悪化するので禁煙する(禁煙外来はこちら)。受動喫煙にも注意しましょう。
  • 寒暖差や気圧の変化で症状が悪化する場合
    ➡ 気象情報を確認することが大切です。外出時の服装を工夫し、寒さ対策をしっかりしましょう。寝ている時のお部屋の温度も大切になります。

どの原因にもかかわらず肥満は喘息を悪化させるので、太りすぎないように注意しましょう。

また、呼吸筋を鍛えるリハビリを行うことも喘息の管理には大切です。管理が長期におよぶ方は適宜指導させていただきます。

喘息の吸入薬の方法は?

大きく分けて、薬が噴霧される「エアゾール製剤」と、粉状の薬が噴霧される「ドライパウダー製剤」に分かれます。いずれの場合も最後に口すすぎをするのが副反応を抑えるのに大切です。

① 「エアゾール製剤」の場合

具体的には
1, 吸入器をよくふる
2, 十分に息をはく
3, 普通の呼吸のように深く吸入する
4, 3-5秒息を止める
5, 鼻からゆっくり息をはく
6, うがいをする
という手順になります。

環境再生保全機構が動画を提供していますので、こちらを参考にしてください。

② 「ドライパウダー製剤」の場合

ドライパウダー製剤は多くの種類がありますが、

「シムビコート@」「パルミコート@」に代表される「タービュヘイラー」
「アドエア@」「フルタイド@」に代表される「ディスカス」
「レルベア@」に代表される「エリプタ」

のタイプについて、環境再生保全機構が動画を提供していますので、参考にしてください。
(クリックすると該当ページに飛びます)

いずれのタイプにせよ、息を吐いて、ある程度勢いよく吸ってから、息を数秒とめること。最後に口をすすぐことが大切です。当院では実際にテスターをお配りし、丁寧に指導してからお渡しするようにしております。

どの製剤を使うときも「忘れない」ことがとても大切です。普段の日常生活の行動と紐づけするようにしましょう。

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【この記事を書いた人】 
一之江ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照してください。

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