- 朝起きるとズキズキ痛みがして辛い
- 頭痛がするときに目がチカチカして吐き気がでてくる
- 何回も繰り返して、最近市販薬では効かなくなった
こんな経験はありませんか?「私の我慢が足りないだけなのかな」と気に病んでいる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、片頭痛は決してあなたの気のせいでも、我慢が足りないわけでもありません。
今回は、片頭痛の原因から実際の治療方法、そして最新の疾患修飾療法に至るまで、幅広く解説していきます。
片頭痛とは?片頭痛の診断基準もチェック

「片頭痛」と聞くと、単なる一時的な頭の痛みだと思われる方が多いのではないでしょうか。
片頭痛とは、これまでは「血管が拡張することでズキズキする拍動性の痛みが出てくるタイプの
頭痛」だと考えられてきました。
しかし、最新の研究によって、片頭痛は「放っておくと脳や神経にダメージが蓄積し、どんどん過敏になって悪化していく進行性の病気」であることがいわれてきています。
つまり、片頭痛はただの頭痛ではありません。脳の神経や血管が異常に興奮してしまっている状態で、光や音に敏感になったり、吐き気がしたりといった様々な症状を伴う「複雑な神経の病気」なのです。
片頭痛の診断基準は以下の通りなので、ぜひチェックしてみてください
【片頭痛の診断基準】
- 頭痛が未治療または治療不十分な場合、4時間から72時間持続する。(睡眠によってリセットされることが多い小児期とは異なり、成人の片頭痛は長引きやすいのが特徴です。)
- 頭痛が以下の4つの特徴のうち2つ以上当てはまる
- 片側におこる
- 「ズキズキ」「ドクドク」した拍動がおこる
- 中等度から重度の頭痛である
- 日常的な動作(歩行や階段の昇り降り)で頭痛が悪化する。頭痛のために日常的な動作を避ける
- 頭痛発作中に以下の症状を伴う
- 吐き気や嘔吐(またはその両方)
- 光や音に敏感にになる
- 上記の基準を満たす頭痛発作を、過去に5回以上経験している。(一過性の頭痛ではなく、反復する神経疾患であることを確認するための基準です。)
- 他に最適な国際的な診断基準にあてはまらない場合
いかがでしょうか。
これらに当てはまる場合、あなたの頭痛は片頭痛である可能性が非常に高いです。さらに最新の2025年の国際ステートメントでは、片頭痛治療のゴールとして「月間の頭痛日数が完全に0日になり、いつ発作が起きるかという不安からも解放された状態(Migraine Freedom)」を目指すべきだと提唱されています。
もはや「月に数回痛むくらいなら普通」と妥協する時代ではなくなっているんですね。
(参照:日本頭痛学会「国際頭痛分類第3版(ICHD-3)日本語版」)
日本での片頭痛の有病率は?

では、日本での片頭痛の有病率はどれくらいなのでしょうか。
2022年の日本で行われた、健康保険協会員のレセプトデータをもとに行った調査によると、片頭痛の全体的な有病率は3.2%とされています。100人いたら3人は片頭痛ということですから、比較的「よくある疾患」といえますね。
片頭痛の有病率が最も高かった年齢層は30~39歳であり、女性の片頭痛の有病率は、男性の4.4倍とされています。
驚くべきことに、52.9%の方が「自分の片頭痛は重症」と考えており、72.9%の方が「日常生活を中等度以上障害されている」と答えたのにも関わらず、医師の診断を受けていない片頭痛患者の割合は、81.0%もいました。
ほとんどの方が市販薬などで「自分」で対処してしまっているということになります。片頭痛は市販薬ではなかなか治らない場合も多くあるので、非常に「もったいない」話だと思いますね。
片頭痛とあぶない頭痛を見分けるポイントは?

頭痛にはいろいろな種類がありますが、大きく分けて「一次性頭痛」と「二次性頭痛」があります。片頭痛・緊張型頭痛などは「一次性頭痛」ですね。
片頭痛の治療を始める前に、絶対に確認しなければならないことがあります。それは、その頭痛が「命に関わる危険な二次性頭痛」ではないか、という点です。
医療現場では、見逃してはいけない危険なサインを「レッドフラグサイン(SNNOOP10リスト)」と呼んで警戒しています。もし、ご自身やご家族の頭痛に以下のような特徴があれば、自己判断で市販薬を飲んだりせず、すぐに医療機関を受診してください。
- 発熱や悪寒、意識の低下など、全身の不調を伴う頭痛(髄膜炎などの感染症の疑い)
- がん(悪性腫瘍)の病歴がある方に新しく出てきた頭痛(脳への転移の疑い)
- 手足の麻痺、顔のゆがみ、ろれつが回らないなどの症状が1時間以上続く頭痛(脳卒中の疑い)
- バットで殴られたような、雷に打たれたような突然の激しい頭痛(くも膜下出血の疑い)
- 50歳を超えてから初めて経験する、これまでにないパターンの頭痛
- 咳やくしゃみ、立ち上がった時など、体勢を変えたり力を入れたりすると急激に悪化する頭痛
- 妊娠中または産褥期の頭痛
- 外傷後に発症した頭痛
- HIVなどの免疫系の病態を持っている方の頭痛
- 鎮痛薬を過度に使用したり、新しい薬剤の使用に伴う頭痛
これらの症状が一つでも当てはまる場合は、一刻も早い画像診断(CTやMRI)などの専門的な検査が必要です。
片頭痛の原因は?

片頭痛はなぜ起こるのでしょうか。長年「血管が拡張して神経を圧迫するから」という単純な血管説が信じられてきましたが、過去5年間の研究で、よりミクロな分子レベルでの原因が解明されてきました。
最大の原因として特定されたのが、「CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)」という神経ペプチドです。何らかのストレスや環境変化が引き金となり、三叉神経の末端からこのCGRPが大量に放出されます。
すると、脳を覆う硬膜の血管が急激に拡張すると同時に、周囲に「神経原性炎症(神経の炎症)」が引き起こされます。この強い炎症のサインが脳の奥深くまで伝わり、あの耐え難いズキズキとした痛みとして認識されるのです。
また、2025年の最新研究では「PACAP-38」というCGRPとは全く別の経路で痛みを引き起こす新たな物質も発見され、治療の新たなターゲットとして世界中で注目を集めています。
さらに衝撃的なのが、2025年に発表された「7T(テスラ)超高磁場MRI」を用いた研究報告です。片頭痛発作を長期間繰り返している患者さんの脳を詳しく調べたところ、痛みを処理する脳幹などの微細なネットワークが物理的にダメージを受け、「構造そのものが痛みに過敏な状態(セントラルセンシタイゼーション)」へ不可逆的に変化していることが証明されたのです。
「たかが頭痛」と侮ってはいけません。片頭痛は放置すれば脳の構造を物理的に変えてしまう病気だということを、まずはしっかりと認識することが大切です。
(参照:Headache 2019 Jun;59(6):951-970.)
(参照:Ubrogepant for the treatment of migraine prodromal symptoms: an exploratory analysis from the randomized phase 3 PRODROME trial)
(参照:Migraine Headache)
片頭痛の前兆にはどのようなものがある?

片頭痛をお持ちの方の約3分の1は、本格的な頭痛が始まる前に「前ぶれ(前兆)」を感じます。
最も有名なのが「閃輝暗点(せんきあんてん)」と呼ばれる視覚の症状です。視界の中心にキラキラとしたジグザグの光が現れ、徐々に広がって視界の一部が暗く見えなくなる現象です。
また、手足や顔がチクチク痺れるといった感覚症状が現れる方もいます。これらは「皮質拡延性抑制(CSD)」という、大脳皮質の異常な興奮の波が脳の表面をゆっくりと伝わっていくことで起こるとされています。
そして、近年の研究で非常に重要視されているのが、さらにその数時間から数日前に起こる「予兆期」の存在です。
頭痛が起こる前に、極度の疲労感、首の後ろの張り、あくびが止まらない、頭にモヤがかかったように考えがまとまらない(ブレインフォグ)といった不調を感じたことはありませんか?
実はこれらが予兆です。2025年の臨床試験では、痛みが出る前のこの「予兆期」の段階で特定の薬を先回りして飲むことで、その後の激しい頭痛への進行を完全に防ぎ、疲労感も劇的に改善できることが実証されています。
痛くなってから薬を飲む」という常識は、今や過去のものになりつつあるのです。
また前兆がみられる方は、きっかけとなる「特定の状況」がなにかを知ることで、「特定の状況」を避けたり、その時だけ鎮痛薬の準備をしておくなど、対処しやすくなります。
例えば
- 月経周期で起こりやすい
- ストレス・過度な緊張がなくなった時・睡眠リズムの乱れ
- 空腹になった時・アルコールを飲んだ時
- 温度差や天候の変化(特に雨や寒さ・気圧が下がった時)
- 人混みや大きな音・光にさらされた時
などが一般的です。(実際女性ホルモンの乱れが誘因因子になっている例が65.1%、絶食が57.3%、天候がきっかけになるケースが53.2%あります)
みなさんのきっかけはなんでしょうか?「頭痛ダイアリー」といって、頭痛の起こった状況を記録することで「きっかけ」を見つけることができるかもしれません。日本頭痛学会も推奨・発行しており、以下からダウンロードできますので、活用してみてください。(頭痛ダイアリーはこちら)
また、片頭痛の方の多くは睡眠障害を伴っていることもあります。睡眠障害については不眠症・睡眠障害について解説【眠れないあなたへ】も参照してみるとよいでしょう。
(参照:Integrating gepants into clinical practice for the acute treatment of migraine)
片頭痛の治療薬は?

薬物療法には、発作治療薬と予防療法があります。頭痛発作時にできるだけ早く症状を沈める薬のことを発作治療薬といい、以下が代表的です。
① 非ステロイド性抗炎症薬
軽症~中等度の片頭痛の第1選択薬になります。市販薬でも「イブ®」でよく知られていますね。
他にも「ロキソニン®」や「カロナール®」などがあげられます。
これらは、「アラキドン酸カスケード」といって炎症が起こるメカニズムの一部を遮断することで痛みが起こらなくします。発症早期の服用が効果的です。
片頭痛のガイドラインでも安全で安価であり、効果も高いことから「グレードA(強く推奨する)」に分類されています。ただし、効果としては次に述べるトリプタン製剤よりも限定的です。
また「頭痛がひどいから」という理由で、これらの薬物を乱用すると「薬物乱用頭痛」といって薬物の内服が原因で頭痛になったり、胃や腎臓・肝臓を悪化させてしまう可能性があります。
そのため「市販薬でも効かないような片頭痛」の方には、次のトリプタン製剤を使うことになります。
② トリプタン製剤
トリプタン製剤は、片頭痛のメカニズムである血管の拡張を抑え、神経終末からの神経ペプチドの放出抑制・三叉神経核における痛みを伝える経路を抑えることで、片頭痛発作をおさえます。
難しいことを書きましたが、薬物動態としてはまさに「片頭痛を抑える薬」に特化した薬といえるでしょう。もちろん片頭痛のガイドラインでも「グレードA(強く推奨する)」に分類されています。ただし、市販薬よりも高価なのがデメリットです。
トリプタン製剤には様々な形態があります。(口の中で溶けるものや注射薬・点鼻薬など)個々の患者さんによって、どのトリプタン製剤があっているかは大きく異なりますので、一緒に相談しながら適切な薬を探していきましょう。
③ レイボー®
レイボー®とは、2022年より承認された新しいタイプの片頭痛発作治療薬。レイボーは片頭痛発作を引き起こしている「セロトニン1F受容体」に直接作用し、片頭痛発作を起こす物質の放出を抑えることで、片頭痛症状をやわらげます。
レイボー®の一番の特徴は、トリプタン製剤は「起こりそうなときに早めにのむ」のが原則なのに対して、「片頭痛がおこってからある程度時間がたっても効果がある」こと。早めに飲まなければならないという時間的制約がない分、頭痛発作を止めるのには使いやすいですよね。
一方、レイボー®の一番のデメリットは副作用発現率が高いことにあります。主に浮動性めまい(39.4%)および傾眠(19.3%)、だるさ(10.5%)となっており、それぞれ2-4時間くらい続く可能性があります。「頭痛は取れたけど、めまいが強い」ということも可能性があるということですね。
ただ、薬には相性がありますので、「今までの頭痛薬ではいまいち効果がない」という方は一度試してみるとよいですね。
(参照:レイボー®添付文書)
④ ゲパント系製剤(ナルティークなど)
最新のトレンドが、CGRPの働きを直接ブロックする「ゲパント系製剤」です。2
026年に承認された「ナルティーク(一般名:リメゲパント)」は、水なしで飲めるOD錠で、副作用や薬物乱用頭痛のリスクが非常に低いのが特徴です。他にも、激しい吐き気で薬が飲めない時に使える「点鼻スプレー型(ザベゲパント)」なども海外では実用化されています。
⑤ エルゴタミン製剤
エルゴタミン製剤もトリプタン同様、血管を収縮させて片頭痛発作を抑えます。トリプタンができる以前は、片頭痛治療薬の中心的な薬として位置づけられていました。通常作用を強くするためカフェインと一緒に服用します。
片頭痛のガイドラインでは「グレードB(推奨する)」に分類されています。トリプタン製剤と同時に服用できないこと、副作用として吐き気があることなどから、今は使用は限定的になっています。
⑥ 漢方薬
片頭痛の治療薬として漢方薬が使用されることもあります。最も有名なものは「呉茱萸湯(ごしゅゆとう)」ですが、非常に味が苦いので人を選ぶでしょう。他には「桂枝人参湯(けいしにんじんとう)」「葛根湯(かっこんとう)」「釣藤散(ちょうとうさん)」などがあげられます。
漢方薬は発作の頻度も下がるのが特徴です。それぞれの「証」に合わせて処方しますので、漢方を希望される場合は相談してください。
⑦ ニューロモデュレーション(非侵襲的神経刺激装置)
薬ではありませんが、「Nerivio(ネリビオ)」などのウェアラブルデバイスもあります。二の腕に巻いてスマートフォンで操作し、微弱な電気刺激を与えることで、脳が本来持っている「痛みを打ち消すネットワーク」を活性化させます。薬の副作用が怖い方や、妊娠を望む方に有効な選択肢ですが、日本では保険適応になっていません。
他にも、吐き気に対して吐き気止めを併用したり、吐き気止めを注射することで頭痛発作が軽減するという報告があります。Mg製剤・トラムセット®などを使用する論文もありますが、第1選択ではありません。
片頭痛の予防薬は?

片頭痛の予防薬とは、発作治療薬のみでは日常生活の支障が残る時に、頭痛の頻度・程度・持続時間を減らすために行われる治療法です。
- しばらく使わないと効果を発揮しない
- 頭痛を「予防する」ため、発作がおこった時は「発作治療薬」と併用する
ことがポイントになります。
① 従来の片頭痛予防薬
本来不整脈の治療に使われる「β遮断薬(インデラル®)」の他、「カルシウム拮抗薬(ミグシス®)」「降圧薬(ブロプレス®)」や「抗てんかん薬(デパケン®)、「抗うつ薬(トリプタノール®)」などが予防療法の代表的な薬です。
頭痛発作の予防に使用していることを理解いただいた上で、どの薬があっているかを患者さんの状態に合わせて処方していきます。
② CGRP関連注射薬(片頭痛の定期接種)
月に1回、あるいは3ヶ月に1回のペースで注射をする抗体医薬(エムガルティ、アジョビ、アイモビーグ、バイエプティなど)です。
これらは非常に強力で、2025年の長期データによると、2年間打ち続けた患者のなんと71.0%が「頭痛日数を半分以下に減らす」ことに成功しています。 ただし、「良くなったから」と自己判断で注射を突然やめると、40%以上の確率で激しい頭痛がぶり返す(リバウンド)リスクがあるため、医師と相談しながら継続することが大切です。
② 新規経口予防薬(飲む予防薬)
「注射は怖い」「通院が大変」という方向けに、2026年に日本でも「アクイプタ(一般名:アトゲパント)」という毎日飲むタイプの専用予防薬が承認されました。副作用で治療をやめてしまう割合が非常に低く、安全に長期間の予防が可能です。また、前述の「ナルティーク」も、1日おきに飲むことで予防薬として使える画期的なお薬です。
こうした新しいタイプの予防薬はいずれにせよ高額です。保険を使ったとしても月1万円以上になります。しかし、それでも「どうしても治したい」という方は適応を考えて処方いたします。
片頭痛の治し方・対処法は?

片頭痛が起こったら、以下の点に気をつけてみましょう
① 食べ物に気をつける
チーズなどの発酵食品やチョコレート・赤ワインなどのアルコールを避けるようにしましょう。片頭痛もちの患者さんは、そうでない方に比べて高脂肪の食事やコーヒー・お茶の消費量が多いことも指摘されています。食品が誘因因子になるケースが26.9%認められるということで、一度食事内容も確認してみてください。
② 大きな音や光など、誘発因子を避ける
痛くなったら、なるべく頭に余計な刺激を与えないことが大切です。早めに暗い静かな部屋で横になりましょう。色々な刺激があるほど片頭痛発作は起こりやすくなります。
他に誘発因子になりやすいのは「香水やにおい」「暑さ」「煙」など。心あたりのある方は頭痛が起こっている時間帯は避けるようにしましょう。
③ 頭痛が起こったら冷やす
例えば頭痛が起こったら痛いところを冷やしましょう。拡張した血管が収縮して楽になります。ただし、頸の血流が悪い方など、人によっては温めるほうがよい場合もあります。また、鎮痛薬も発症早期のほうが効果が発揮しやすくなるので「なるべく薬を飲まないようにしよう」と考えるのではなく、早めに対処することが大切です。
④ 睡眠はしっかりとり、ストレスをためない
1207人を対象とした片頭痛の調査によると片頭痛の誘因因子としてストレス(79.7%)、睡眠障害(49.8%)、夜更かし(32.0%)と睡眠やストレスを上げる方が多く見られています。
実際、睡眠不足や慢性的なストレスは片頭痛発作の頻度が高くなります。「ストレスをゼロにする」というわけにはいきませんが、睡眠をしっかりとってストレスをためないようにすると良いですね。 不眠症・睡眠障害について解説 も併せて参考にしてください。
⑤ カフェインを上手に使う
治療薬にもある通り、カフェインが入った飲み物は一時的に頭痛が和らぐことがあります。しかし、乱用すると睡眠不足につながったりカフェイン依存症に陥ったりカフェイン自体が誘因因子になるケースがあるので、飲みすぎには注意です。「どうしても止まらない」時に使うとよいでしょう。(他の薬の飲み合わせにも注意してください)
⑥ ツボ押しが有効なことも
手の親指と人差し指の間の「合谷」や「こめかみ」などのツボ押しが有効な場合があります。ただし過度に刺激せずやさしく行ってください。(効果はまだ医学上未検証です)
個々人によって片頭痛が起こるタイミングは本当にさまざまです。片頭痛が起こるきっかけを知り、早めに対処することで和らぐ可能性があります。頻度が多い時は予防薬も検討するとよいでしょう。
(参照:慢性頭痛の診療ガイドライン)
(参照:日本頭痛学会「頭痛の診療ガイドライン 2021」)
妊娠中の片頭痛について

よく「妊娠中には頭痛薬飲めないのか心配」という質問をいただくことがありますが、妊娠中でも使える頭痛があります。それは、アセトアミノフェン(カロナール®)です。
頭痛でよく使われるロキソニンなどを含む「NSAIDs」は特に妊娠20週以降は胎児の発育障害に関わるため、アメリカFDAから使用を控えるように勧告が出されていますので、注意が必要ですね。
妊娠中でも一部の予防薬は使用可能ですので、アセトアミノフェンを何回も使用される場合は検討されます。
また、授乳中はNSAIDSと呼ばれる「ロキソニン®」なども使用できるとされていますし、スマトリプタンや得れトリプタンなどは、授乳中に安全に使用できるとしています。
(参照:国立成育医療センターHP)
(参照:日本頭痛学会「頭痛の診療ガイドライン 2021」)
こちらもあわせてオススメです
【この記事を書いた人】
一之江駅前ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照して下さい。


















分かりやすかった。頭痛いからやってみようと思う
水野様
嬉しい言葉ありがとうございます。実践できるところからやってみてくださいね!
詳しい説明ありがとうございます。
20代の頃から頭痛持ちで、四半世紀戦っています。決して完治しない疾患と覚悟しています。
20代の頃は頭痛時に市販に頭痛薬を飲みまくり、今では殆ど効きません。しまいには「薬物乱用頭痛」と診断される始末です。
現在は安価なトリプタン製剤が市販されており重宝しています。
ご教示いただきたいのは、高脂血症と片頭痛に関してです。
これは福岡の先生がHPに引用されていました。母も高脂血症で、おそらく遺伝と推測しています。高脂血症のちりょうはしているものの、運動をしていないせいか、改善されません。もう少し高脂血症が改善されれば片頭痛も良くなりますか?
ちなみに天気の移り変わり、飲酒でもひどい頭痛となります。
枝元様
ご質問ありがとうございます。片頭痛と高脂血症との関係を示唆する論文はあり、「片頭痛がある方はより高頻度に脂質異常症がある」としています。
また同論文では「片頭痛の予防に脂質制御薬を使用できる可能性があります」としていますね。
ただし、小規模な臨床試験ですので、まだまだ検証の余地はあると思います。
(参照:Hyperlipidemia in migraine: Is it more frequent in migraineurs?)