冷え性対策してますか?冷え性の原因と改善方法について 

  • 手足の先がいつも冷たくて爪も割れやすい
  • 上半身は温かいのに下半身が冷えやすい
  • いつも厚手の服を着ているのに寒く感じる

という方はいませんか?一之江駅前ひまわり医院では、冷え性の方に対しての診療も行っています。

冷え性とは

実は冷え性は非常にあいまいな概念で、そのため多くの医院で治療が難渋する疾患です。

冷え性を広辞苑で調べると「冷えやすい体質。血液の循環のよくない身体。特に足・腰などの冷える体質」と記載されています。英語では「Cold Sensitivity」「Cold Intolerance」で表現されます。西洋では寒い気温で特に敏感に反応する場合に使用され、

  • 痛み/不快感
  • こわばりの変化
  • 色の変化
  • 感受性の変化

の4つが単独か組み合わさって起こるとしています。( Campbell and Kay (1998)らの定義による)

「日本人女性の2人が1人が冷え性であり、3割の男性も冷え性」といわれているほど、冷え性はよくある疾患です。しかし冷え性の原因は非常に多岐にわたるため、一人ひとりに合った治療方法が必要な疾患と言えるでしょう。

冷え性と低体温の違いは?

冷え性と低体温の違いは「寒いと感じる不快感」が中心になるに対して、低体温は「中心体温が35度以下」になった状態を指します。つまり、冷え性は冷える「症状」が中心であるのに対し、低体温は実際の体温が低い場合です。

もちろん実際の体温が低くて冷え性につながる場合もありますが、体温が低くなくても「冷える感じが強い」方はたくさんいます。逆に実際の体温が低くても冷える感じがしない方もいます。

その意味で低体温と冷え性はオーバーラップする部分もありますが、まったく別の疾患といえます。

自分が低体温か冷え性なのかは、より中心部分の体温を測定する機械を用いるとわかります。中心温度は「直腸」「鼓膜温」「舌下温」「腋か温(わきの温度)」の順です。中心温度であるほど温度は高くなります。中心温度でも35度台の方は「低体温気味」といえますね。

冷え性の原因は?

① 体の中心部から体温が低い場合

体の中心部から体温が低くて冷え性になっている場合は、体が外気に対して十分に熱を産生できていないということになります。

体温調節は生命にかかわる大切な役割の1つです。そのため色々なシステムが複雑に調節しています。一番重要な経路の1つが「視床下部~甲状腺・自律神経」の経路です。

末梢の血液から脳へ来た情報をもとに、外気の体温を感知して体温を調節しているのが「視床下部」という場所。そこで「寒い」と感じたら甲状腺ホルモン自律神経を通して、体温を上げようとします。

自律神経のほうが素早く反応し、血管を収縮し内部の体温を確保しようとしたり、震えたりして体温を上げ、甲状腺ホルモンが体の内部の代謝を上げ熱を作ろうとします。

こうした一連の流れのどこかが障害された場合「体の中心部から体温を低くなり寒く感じる」といえます。具体的には

  • 視床下部の問題(まれ): 体温を感知する場所が十分機能していない
  • 甲状腺機能の問題:代謝を上げるホルモンを十分産生できない
  • 自律神経の問題: 体温が低下したことに神経がうまく反応してくれない
  • 低栄養・貧血神経食思不振症など: 身体が熱を産生できる環境にない

などがあげられます。(もしくは組み合わさっている場合もあります)(参照:Cold Intolerance)

② 中心部の体温は問題なくて、末梢側の体温が低い場合

体中心部の体温のほうが、末梢の体温よりも高いことはお話ししました末梢の体温が特に中心部の体温より極端に低いということは、中心の体温が末梢まで届いていないということになります。

末梢までの血行が悪い場合、中心部の体温が血液を通して運ばれづらくなるため、「冷え性」につながります。特に下半身は心臓よりも下にあり、足をあまり使わないと心臓へかえる血行が悪くなります。特に有名な疾患としては「レイノー現象」があります。

レイノー現象とは、末梢の動脈が血管のけいれんを起こし、指の血流が非常に悪くなる症状です。閉塞具合によって、寒いところにいくと「白色」「紫色」「赤色」などに変色します。もっとも多いのが指ですが、他に耳や足・鼻・唇などに生じることも。

明らかな疾患を認めないレイノー病(15歳~30歳の女性に多い)に加えて、膠原病・職業性(タイピストや振動する工具を扱う方・塩化ビニルモノマーを扱う方)・閉塞性血管疾患の方など多くの原因が考えられます。

他の疾患としては

  • 末梢への血流障害: しもやけ・下肢の血流不全・筋肉量の不足・脂肪の不足など(原因は多岐)
  • 末梢への神経障害: 糖尿病・末梢神経障害・外傷・線維筋痛症など

などもあげられます。

③ 「体が寒い」と感じてしまう場合

中心部の体温も末梢の体温も正常から高めなのにも関わらず、冷え性の方は「寒い」と感じてしまう場合があります。この場合、血流障害というよりは神経的な疾患も含めてアプローチする場合があります。

ただし「自分では体温は高いと思っていたけど、実際はそうではなかった」という場合もあるので、ぜひクリニックやかかりつけ医の先生に相談してみるとよいでしょう。

冷え性の対策や改善方法は?

冷え性の原因によって大きく対策も異なってきますが、一般的に効果が期待できる改善方法は以下の通りです。(注:甲状腺機能低下症や膠原病など、冷え性の原因に「隠れ疾患」がある場合はその治療が優先になります。冷え性の原因がはっきりわからない場合の対策方法と考えてください

① 服装に気をつけ温める

当然ですが、冷たい外気にさらされるほど表面から熱がうばわれ、正常の人も冷えを感じます。周りの環境に合わせて露出する部分を減らしましょう。

また、きつめの靴下やジーンズなど体を締め付けるものは末梢の血流を妨げる恐れがありますし、吸湿性の悪い下着は汗でかえって冷えることも。どのスタイルが自分の冷え性に合っているかチェックすることが大切です。

また足湯や適度な入浴も末梢の循環もよくなり、リラックス効果も期待できます。しかし、外から温めてばかりでは冷え性の根本的な改善には至らないので、以下の方法も試してみるとよいでしょう。

② 運動する

運動することで身体活動量が上がるので、運動による熱産生やエネルギー消費量が上がります。さらに筋肉量も増えて末梢の循環も良くなり、安静時のエネルギー消費量にも変化がでることが報告されています。(詳細はこちら

特に女性の場合はもともとの筋肉量も少なく、基礎代謝量も男性に比べて落ちるので特にオススメです。(風邪をひかない服装や環境でお願いします)

③ 生活リズムを一定にする

前述の通り、体温調節において欠かせないのが「自律神経」の働きです。自律神経は活動をうながす「交感神経」とリラックスしている時に働く「副交感神経」の2種類があります。

通常は活動的な日中に交感神経が働き、身体を休める夜中に副交感神経が働きます。しかし、生活リズムが普段夜型になっている方や不規則な方は「いつ活動的になればよいか」体がわからなくなり、自律神経がうまく働きづらくなります。(参照:日本医師会 自律神経失調症

生活リズムを一定にすることで、自律神経の働きを整え、体温調節もしやすくなります。そのために最も欠かせないのは「睡眠」です。睡眠の改善方法については不眠症・睡眠障害について解説も参照してください。

④ ストレスをためない

生活リズムと関連していますが、慢性的にストレスが続いている状態は、過度な「交感神経」の緊張をもたらします。なかなかストレスをゼロにするのは難しいですが、ストレスをためず発散する場を作るようにしましょう。

⑤ 食生活の見直し

さまざまなビタミンやミネラルの不足は、冷え性の原因にもなり代謝の低下につながります。偏った食生活や無理な食事制限は冷え性につながるので、一度食生活も見直した方がよいでしょう。

特に代謝にかかわるビタミンである「ビタミンB群」の他、貧血の原因になる鉄分やビタミンB12・葉酸などは大切です。(サプリメントで補う場合、過剰摂取に注意してください)

また東洋医学では温める作用の食べ物がいくつかあり(生姜やネギなどは有名ですね)、漢方治療としても取り入れられています。当ひまわり医院でも患者さんの「証」に合わせて、東洋医学の冷え性の分類に応じた漢方治療を行っておりますので、ぜひご相談ください。

⑥ 禁煙する

タバコは脳の血流を下げるだけでなく、末梢の循環も悪くしてしまいます。四肢の冷えで困っている方は禁煙するとよいでしょう。当院では禁煙外来も行っていますので、ぜひご相談ください。

まとめ

冷え性と一言で言っても非常に色々な原因が絡み合って生じることがわかりますね。また西洋医学でもまだまだ発展途上であり、これからの改善が期待される分野ではあります。

大切なことは「自分がどのタイプの冷え性なのか」を知ること。冷え性の原因によっても改善方法が大きく変わってきます。

当ひまわり医院でも冷え性の原因について患者さんのライフスタイルを詳しく聞き、検査をすすめながら一緒に考えていきますので、ぜひ気軽にご相談ください。

こちらもあわせてオススメです

【この記事を書いた人】 
一之江ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照してください。

関連記事

  1. 脂肪肝について解説【症状・食事・治療・改善方法】

  2. 女性の頻尿に多い過活動膀胱について【症状・検査・治療薬】

  3. 舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)について【効果・費用・種類…

  4. 超音波検査(エコー検査)でわかること【原理・目的・費用】

  5. 不眠症・睡眠障害について解説【治し方・改善方法】

  6. 尿路結石(特に尿管結石)を出す方法は?原因や症状・予防法につ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

新着記事 おすすめ記事
PAGE TOP