子供も大人もかかる溶連菌感染症について【原因・症状・感染経路】

  • 咳はないのに、喉が痛くて赤い
  • 鏡でみると扁桃腺に白いものがついている
  • 首のリンパ節が腫れてのどの痛みが強い

などといった場合は、溶連菌感染症かもしれません。一之江駅前ひまわり医院では、のどの痛みに関しての診療はもちろんのこと、溶連菌の検査も随時行っております。

溶連菌感染症の原因菌である「溶連菌」とは?

溶連菌とは「溶血性レンサ球菌」のことです。「レンサ(連鎖)」という名前の通り、鎖がつながるようにして出来ているのが特徴です。

主にのどに感染し、咽頭炎や扁桃炎(へんとうえん)の原因になりますが、他にもとびひや丹毒(たんどく)などの皮膚感染症・中耳炎・肺炎・化膿性関節炎・髄膜炎の原因でもあります。

溶連菌の中にもA群・B群・C群・G群など、さまざまな種類があります。その中で一番頻度が多いのはA群溶連菌感染症なので、一般的にはA群溶連菌感染症のことを「溶連菌感染症」と呼びます。

溶連菌の流行時期や感染経路は?

東京都感染症情報センターより転載

流行時期は咽頭炎の場合、通常は11月~4月6月~8月になります。年々その発生件数は診断技術の向上などもあり上昇していましたが、コロナの流行で自粛が進んだ影響で、2020年の夏から発生例は激減しました。今後はどのように変動するか注目ですね。

主な感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」です。そのため、溶連菌感染症の方が近くにいる場合は、手洗いやうがいの徹底に加えて、咳・くしゃみなどによる飛沫感染を予防するためのマスクの着用をすることで、感染拡大を予防することができます。

溶連菌感染症の症状は?

上記のように様々な場所に症状がでるので、一番代表的な咽頭炎の症状について説明します。

溶連菌感染症の主な症状は、発熱(38℃以上)・のどの痛み・リンパ節の腫れ・倦怠感です。潜伏期間は2日~5日を経て突然の発熱とだるさ・咽頭痛がでて、時々吐き気も伴います。鏡でよく見ると、口の中に白い部分(白苔)がみられることもあります。

溶連菌感染症は、のどだけの症状が主でくしゃみや鼻水・咳なども出にくいのが特徴です。後から、全身の発疹がでるようになることもあります。

溶連菌感染症は学童期の小児(3歳~14歳)に最も多く見られますが、20歳以上にも見られるため注意が必要です

溶連菌感染症の合併症について

また、溶連菌合併症の怖いところは合併症です。肺炎や髄膜炎・敗血症などの重症化やリウマチ熱・急性糸球体腎炎・結節性紅斑などの感染症とは異なる合併症がでることもあります。

特に溶連菌特有であり、注意が必要な合併症である「リウマチ熱」「急性糸球体腎炎」「結節性紅斑」について紹介します。

① リウマチ熱

リウマチ熱は溶連菌感染症で治療を行わなかった場合に出てくる合併症の1つ。関節痛やけいれんのような意志を介さない運動発作・胸痛や動悸・発疹などが組み合わさって発症します。

特に心臓などに炎症が起こっていると、後遺症が残る可能性もあり、後遺症が残らないように「いかに早く溶連菌感染症を治療するか」が重要になります。

② 急性糸球体腎炎

急性糸球体腎炎とは、溶連菌感染症が治ってから発症する腎炎(糸球体の炎症)のことです。

多くの場合、10日~14日くらいたってから発症します。顔面・まぶた・足のむくみ・血尿・高血圧などが主な症状になります。発症後、時間の経過とともに自然に改善していきますが、時に尿所見異常が持続し腎機能障害が残ることもあり、注意が必要な疾患です。(参照:日本腎臓学会HP

そのため、当ひまわり医院では腎機能障害が残っていないかフォローアップするようにしています。

③ 結節性紅斑

結節性紅斑とは、主に「すね」にでる痛みを伴う赤色の皮疹のこと。多くは特発性といって原因不明なこともありますが、続発性のなかで最も多いのは溶連菌感染症によるものになります。(他、サルコイドーシス・ベーチェット病など)

数週間の経過で色素沈着としこりを残して治癒しますが、長い時間がかかることと慢性型に移行することがあるので、注意が必要な疾患になります。

これらのように様々な合併症が伴う可能性があるのが「溶連菌感染症」であり、速やかな治療が重要だといえるでしょう。

溶連菌感染症の診断は?

溶連菌感染症の診断は、臨床所見と迅速検査を組み合わせて行われます。

迅速検査では5分くらいで判定することができ、陽性例の場合90%は2分以内に検出することができます。喉のおくの部分から検体を採取して行われ、他の検査と同時に行うことも可能です。

溶連菌感染症の診断が確定したら、今後の合併症のリスクなども含めて詳しく説明するようにしています。

溶連菌感染症の治療は?

溶連菌に対して有効な抗生剤治療を行ったり、解熱鎮痛薬による薬物療法・のどの痛みの炎症をとる治療をします。抗生剤の投与期間は5日~10日程度です。

抗生剤を飲むと、通常、溶連菌が除菌されるため速やかに解熱されます。しかし、上記にあげたような合併症をなくすためには、確実に溶連菌を除菌しきることが大切です。そのため、抗生剤は必ず飲み切っていただいた方がよいでしょう。

溶連菌感染症はいつまで仕事や学校を休む必要がある?

溶連菌感染症は適切な抗生剤で加療した場合、速やかに感染力は失せていきます。そのため、解熱後1日たてば登校や職場にいってよいとされています。(参照:日本学校保健会会報

しかし、1日ではなかなか症状は回復しないもの。最低2日~3日は安静にするのが望ましいですね。溶連菌感染症での咽頭炎を早く治すには

  • 十分安静にし、睡眠時間を確保すること
  • のどを使わず、炎症を誘発させないこと
  • 十分加湿し、トローチや飴などを使って炎症を和らげること

などはとても大切です。あとは、仕事との兼ね合いもありますので、ぜひ自分の体調も考えながら、お休みになってください。詳しくは、のどが痛い時の原因やケアについて解説も参照してください。

【この記事を書いた人】 
一之江駅前ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照してください。

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