ダニ刺されの治療や対策・ダニ退治の方法は?マダニ・疥癬についても解説

(2021年8月13日に更新しました)

  • 季節を問わず鼻水や眼のかゆみがでてしまって困る
  • 毎回、虫刺されの時期でもないのに、ブツブツした赤みとかゆみがでる
  • 咳が夜中を中心に出て、特に実家など特定の場所にいくとさらに悪化する

こうした症状の方は、ダニ刺されやダニアレルギーかもしれません。一之江駅前ひまわり医院では、ダニ刺されやダニアレルギーに対する診療も行っております。

ダニ刺されとは?

ダニ刺されとは、文字通り「ダニに刺されて生じる虫刺され様の皮疹」のこと。通常、盛り上がるようなかたい結節状で強いかゆみが出るのが特徴です。

(ダニの皮膚所見:日本皮膚科学会より転載)

主に室内で刺されることが多く、代表的な室内ダニは「イエダニ」と「ツメダニ」です。

  • イエダニ: 体長0.8mm前後のダニです。室内ではネズミや鳥類に寄生していますが、ヒトも吸血することがあります。古い一戸建てでネズミが生息するような家で被害が出やすいとされています。夏場に繁殖時期を迎えます。
  • ツメダニ: 体長0.6mm前後のダニです。ヒョウヒダニやコナダニなどを捕まえて生息するダニですが、夜間就寝中にはい出て、傷口から唾液を入れ、人の体液を吸います。筑後2~3年経過した家屋や新しい畳などで、ヒョウヒダニやコナダニが大発生すると、ツメダニも大発生する場合があります。

太ももやお腹・上腕部の内側など、やわらかい箇所に刺し、手足はほとんど刺しません。

ダニ刺されの治療は?

虫刺されの治療や、軽症であれば市販のかゆみ止めでもよいですが、かゆみが強くて来院されることが多いです。

炎症を抑える塗り薬やかゆみを抑える内服薬などを使って、治療していきます。

しかし、これらの治療は現在の皮膚症状を抑えているだけです。何より大切なのは、繰り返さないように、後述するダニ退治(ダニ対策)をしっかりすることが大切です。

特殊なダニ(マダニ・疥癬)に注意

特殊なダニの場合は治療方法が大きく異なることがあり、注意が必要です。

① マダニ

マダニとは体長3mm~10mmにも及ぶ大きいダニで屋外にいます。草むらや木で野生動物に寄生しますが、人にも寄生し吸血します。野生動物が多くでる山や畑・裏庭などにも生息します。

他のダニと同様、太ももやわき腹など柔らかい場所に移動し、時間をかけて吸血しますが、麻酔作用がある唾液を注入するため、刺されていることに気づかないことも多くあります。

数日かけて吸血したのち自然と脱落しますが、マダニの怖い点は多くの感染症を引き起こすこと。致死率の高い「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)をはじめ、ライム病やQ熱など、多くの感染症をマダニが媒介します。

また、無理に引き抜こうとするとアゴだけが残り、かえって治療に難渋するため、無理にマダニを引き抜こうとしないことが大切です。

山などへ行く際は肌の露出をなるべく少なくし、袖口を隠すようにしましょう。マダニに対する虫よけスプレーを使うのも効果的です。詳しくは厚生労働省HPも参考にしてください。

② 疥癬(かいせん)

疥癬(かいせん)とは、ヒゼンダニという体長0.4mmほどのダニによる感染症であり、入院病棟や高齢者施設・養護施設などで集団発生することで問題になっています。

手の平や指の間やワキ・臀部などに「疥癬トンネル」という独特の皮疹を作ることが特徴です。他、通常の虫刺され様の皮疹がやわらかい所中心に体全体に出てきます。ヒゼンダニは乾燥に弱く、皮膚から離れると2-3時間で死にます。

顕微鏡検査やダーモスコピーという拡大鏡による検査で判別します。

疥癬の治療は、他のダニ感染症と異なり、通常の対症療法は無効で「イベルメクチン®」という特殊な治療薬を使う必要があります。また塗り薬としてフェノトリンローション・イオウ剤・クロタミトンクリームなどを併用することもあります。(参照: 疥癬診療ガイドライン(第3版)

また近年「動物疥癬」といって、人がイヌやネコのヒゼンダニに感染することもあり、近年増加しているため問題になっています。

その際は抗疥癬薬を使う必要はありませんが、感染源となっている動物との接触を避け、その動物を治療することが最も大切になります。

ダニ刺されの対策は?ダニ退治の方法について

日本アレルギー学会による「ダニアレルギーにおけるアレルゲン免疫療法の手引き」では、下記が推奨されています。(原文まま)それぞれのライフスタイルもあるので全て実行するのは難しいこともありますが、できる範囲で行うとよいでしょう。

①常に室内を清潔にし、ダニが繁殖しやすい環境(室内温度25℃以上、相対湿度60%以上)を避け、室内の清潔や通気を心がける。
②ダニが繁殖しやすい絨毯や布製ソファなどの使用は避け、フローリングの床が望ましい。
③床や畳の掃除機かけは、1回20秒/m2の時間をかけて毎日行うことが望ましい。
④寝具の管理は重要であり、寝具への掃除機かけは、20秒/m2の時間をかけて週1回以上行う。シーツや寝具はこまめに交換や洗濯することが望ましい。
⑤優れた品質の防ダニシーツの効果はある程度望めるが、殺ダニ剤の使用は推奨されない
⑥年1回は室内の徹底した大掃除が必要である。
⑦室内ペット(犬、猫、うさぎ、げっ歯類など)飼育は、ペットアレルゲンの新規感作やダニアレルゲンの増加をもたらすため避ける

他には、

  • イエダニの場合はネズミの駆除を行うこと(ネズミが媒介者になるため)
  • ダニは50℃以上10~20分処理すると死滅するため、寝具を乾燥機にかけお風呂で熱消毒する
  • パジャマや寝衣や毎日交換する
  • (疥癬の場合)入浴時のタオルなど肌に直接ふれるものは自分だけで使用する
  • (疥癬の場合)入浴の際は手足の指の間や外陰部も丁寧に洗う

なども大切です。患者さんのライフスタイルに合わせて個別にアドバイスしますので、ぜひご相談いただけたら幸いです。

あわせてこちらもオススメです

関連記事

  1. 鉄分不足による貧血「鉄欠乏性貧血」の原因や食事・治療について…

  2. 大人の麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)接種について【…

  3. 男性型脱毛症(AGA)について【薬・効果・副作用・保険適応】…

  4. 水虫(白癬)について解説【原因・症状・薬・対処法】

  5. 毛虫に刺されたら?毛虫皮膚炎の症状や治し方・予防法について

  6. 女性で繰り返しやすい膀胱炎について【原因・症状・治療】

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ピックアップ記事

新着記事 おすすめ記事
PAGE TOP