大人の麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)接種について【費用・回数・副作用】

一之江駅前ひまわり医院では、感染予防の観点から麻しん風しん混合ワクチンの接種も行っております。

麻しんとは

麻しんは麻しんウイルスによって引き起こされる感染症で、一般的には「はしか」と呼ばれることもあります。

感染経路は、空気感染・飛沫感染・接触感染です。その感染力はきわめて強く、免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%が発症します。そのため小児だけではなく、大人も注意が必要な感染症です。

(麻しんの方の皮膚所見)

通常38℃程度の発熱やかぜ症状がはじまります。2~4日発熱が続いたあと、39℃以上の高熱と上記のような発疹が出てきます。また発疹が出る前に頬の粘膜に「コプリック斑」という白い斑点を認めることもあります。通常は7日~10日で回復しますが、免疫力の回復には1か月程度必要です。

肺炎や中耳炎や脳炎などを合併することもあるので十分注意する必要があります。また、麻しんにかかった人は数千人に1人の割合で死亡することがあります

最近は、大きな流行が少なくなって大人になるまでに麻しんにかかったことがない人や、小児の時に予防接種をしたという人でも、大人になって感染するという例が増えています。

麻しんにかかったことがなく、麻しんのワクチンを一度も接種したことがない方は、特に早めのワクチン接種がオススメです。(東京都感染症情報センターによる)

風しんとは

風しんとは、風疹ウイルスによる感染症で、一般的に「三日はしか」と呼ばれることもあります。麻しんと同じく春先から初夏にかけて多く発生し、飛沫感染や接触感染が主な感染経路です。

2012~2013年に20~40代の男性を中心に全国で大規模発生が見られており、予防接種を受けていない方や風しんにかかったことがない方などは流行に注意が必要になります。

(風しんの皮膚所見:CDC公衆衛生ライブラリより転載


通常2週間の潜伏期間の後、発熱や首の後ろのリンパ節の腫れを認めます。発熱は半分に見られる程度で、顔面から始まり、2~3日で体幹・四肢に拡大するような発疹が出てきます。通常3~5日でなくなります。

基本的に予後は良好です。しかし

  • 妊娠20週ごろまでの妊婦が風しんに感染すると先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれてしまう点
  • 関節炎・急性脳炎などの合併症を起こす可能性がある点

に注意が必要です。

有効な予防は風しんワクチン接種です。先天性風しん症候群の発生を防ぐために、妊婦とそのパートナーの予防は特に重要とされています。(東京都感染症情報センターによる)

麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)とは

麻しんワクチンと風しんワクチンがいっしょになったワクチンです。麻しんワクチン・風しんワクチン単独のワクチンもありますが、現在では、混合されたワクチンが主流になっています。ワクチンの種類は乾燥し弱毒化された「生ワクチン」皮下注射で接種します。(ワクチンの供給状況については厚生労働省HPも参照してください)

定期接種の対象(1回目:1歳~2歳・2回目:5歳~7歳未満)ですが、それ以外の方も任意接種で受けることができます。

大人の麻しん風しん混合ワクチンの効果

麻しんワクチンも風しんワクチンも1回の接種で95%の確率で十分な免疫を獲得することができます。2回接種すると免疫獲得率はさらに向上し、97%~99%以上とされています。

回数は1回接種でも十分ですが、2回接種時には4週間あけて接種します。

また、麻しんの免疫が不十分な方が麻しん患者さんと接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンを接種することで麻しんの発症を防げる可能性があります(緊急接種)(参照:国立感染症研究所HP

麻しん風しん混合ワクチンの副反応(副作用)

麻しん風しん混合ワクチンの副反応で主なものは発熱発疹です。主に接種後4日~12日後に出現し、38度以上の発熱は17.6%、発疹は12.2%の方に認めています。他には鼻水 (9.3%)・咳(7.8%)・注射部発赤(7.3%)などがあげられます。(参照:麻しん風しんワクチンの添付文書

重篤な副作用としてはアナフィラキシーショック・脳炎(100万人中1人)・急性血小板減少性紫斑病(100万人中1人)があげられますが、いずれも極めて稀です。

麻しん風しん混合ワクチンを受けられない人

下記の方は麻しん風しん混合ワクチンを受けることができないのでご注意ください。

  • 明らかな発熱を呈している方
  • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
  • 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな方
  • 免疫機能に異常のある方や免疫を抑える治療をしている方
  • 妊娠していることが明らかな方
  • 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態の方

なお、接種後2か月は妊娠を避けていただく必要があるのでご注意ください

麻しん風しん混合ワクチンの費用

麻しん風しん混合ワクチンの費用は以下の通りです。(通常は1回接種)

麻しん風しん混合ワクチン10000円(税込)
(*診察料も含みます)

なお各自治体で助成制度がありますので、参考にしてみるとよいでしょう。江戸川区の助成制度については江戸川区HP(クリックで該当先につながります)を参照してください。

麻しん風しん混合ワクチンの回数とスケジュール

麻しん風しん混合ワクチンは生ワクチンのため通常1回接種ですが、効果を高めるため2回接種することも可能です。その際には27日あけて接種をお願いいたします。なお他のワクチンとの接種間隔は下記の通りです。

不活化ワクチン(インフルエンザワクチン・肺炎球菌ワクチンなど):接種間隔の制限はありません
新型コロナワクチン: 新型コロナワクチンとそれ以外のワクチンは、同時に接種できません。 新型コロナワクチンとその他のワクチンは、お互い片方のワクチンを受けてから2週間後に接種できます。(厚生労働省HP
他の生ワクチン(BCG・水痘ワクチンなど):27日あけて接種をお願いいたします。
厚生労働省 ワクチンの接種間隔について

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【この記事を書いた人】 
一之江ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照してください。

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